－ちょっと使えるネタを紹介－
Excel VBAで、散布図を作成する方法について、ご紹介します。散布図を作成するには、グラフの挿入、グラフの種類を設定、参照範囲を設定する、という手順でできます。VBAでグラフの操作を自動化していきましょう。
この記事では、散布図を作成する方法について、ご紹介します。
散布図を作成する手順は、
という流れになります。
グラフの書式設定についても、簡単にご紹介します。
という感じです。
グラフの書式設定は、VBAコードがたくさんあって、結構大変です。
「ベース」となるグラフを作成して、コピーして利用すると、効率的にグラフの操作を自動化できます。
グラフのコピーについて、詳細はこちらでまとめています。
では、散布図を作成する方法について、解説していきます。
この記事で紹介すること
目次から見たい項目へ移動すると便利ですよ。
目次
散布図を作成するVBAコードにいて、まとめています。
VBAコードだけを確認したい場合に、ご活用ください。
'散布図を作成 ActiveSheet.Shapes.AddChart2.Select 'グラフを挿入 ActiveChart.ChartType = xlXYScatter '散布図に変更 ActiveChart.SetSourceData Range("A1").CurrentRegion '参照範囲を設定 'グラフ種類を変更 ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.ChartType = xlXYScatter '散布図（平滑線とマーカー） '散布図の種類 ActiveChart.ChartType = xlXYScatter '散布図 ActiveChart.ChartType = xlXYScatterSmooth '散布図（平滑線とマーカー） ActiveChart.ChartType = xlXYScatterSmoothNoMarkers '散布図（平滑線） ActiveChart.ChartType = xlXYScatterLines '散布図（直線） ActiveChart.ChartType = xlXYScatterLinesNoMarkers '散布図（直線とマーカー） ActiveChart.ChartType = xlBubble 'バブル ActiveChart.ChartType = xlBubble3DEffect '3-D効果付きバブル '参照範囲を変更 ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.SetSourceData Range("A1").CurrentRegion
では、解説していきます。
散布図のグラフを作成してみます。
グラフを作成するには、「Shapes.AddChart2」を使います。
という流れで、散布図を作成します。
Sub TEST1()
'散布図を作成
ActiveSheet.Shapes.AddChart2.Select 'グラフを挿入
ActiveChart.ChartType = xlXYScatter '散布図に変更
ActiveChart.SetSourceData Range("A1").CurrentRegion '参照範囲を設定
End Sub
データを用意しておきます。
では、VBAコードを実行してみます。
「散布図」を作成できました。
散布図の種類を変更してみます。
グラフの種類を変更するには、「ChartType」を使います。
Sub TEST2()
'グラフ種類を変更
ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.ChartType = xlXYScatterSmooth '散布図（平滑線とマーカー）
End Sub
グラフを用意しておきます。
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「平滑線付きの散布図」に変更できました。
「散布図」の種類は、こんな感じです。
VBAコードの例を記載しておきます。
'散布図の種類 ActiveChart.ChartType = xlXYScatter '散布図 ActiveChart.ChartType = xlXYScatterSmooth '散布図（平滑線とマーカー） ActiveChart.ChartType = xlXYScatterSmoothNoMarkers '散布図（平滑線） ActiveChart.ChartType = xlXYScatterLines '散布図（直線） ActiveChart.ChartType = xlXYScatterLinesNoMarkers '散布図（直線とマーカー） ActiveChart.ChartType = xlBubble 'バブル ActiveChart.ChartType = xlBubble3DEffect '3-D効果付きバブル
作成したい種類に応じて、VBAコードを選択しましょう。
他のグラフの種類については、こちらでまとめています。
散布図の「参照範囲」を変更してみます。
参照範囲を変更する場合は、「SetSourceData」を使います。
元データが変更された場合に、参照範囲を変更する際に使えます。
Sub TEST3()
'データ範囲を設定
ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.SetSourceData Range("A1").CurrentRegion
End Sub
元データにデータを追加します。
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「参照範囲」を変更できました。
「系列を追加」や「離れたセル範囲を参照」など便利な使い方があります。
「SetSourceData」の詳細な使い方について、こちらでまとめています。
散布図の「位置」と「サイズ」を設定してみます。
位置を設定してみます。
位置を設定するには、グラフの「左」と「上」の位置を設定します。
左と上の設定は、「.Left」と「.Top」でできます。
Sub TEST4()
With ActiveSheet.ChartObjects(1)
.Left = Range("B15").Left '左の位置
.Top = Range("B15").Top '上の位置
End With
End Sub
グラフを用意しておきます。
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「左」と「上」を設定できました。
位置を「.Left」や「.Top」で取得できれば、別シートの「同じ位置」にグラフの「コピー」や「移動」ができます。
「.Left」や「.Top」の使い方について、詳細はこちらでまとめています。
「幅」と「高さ」を設定してみます。
「幅」と「高さ」は、「.Width」と「.Height」を使います。
Sub TEST5()
With ActiveSheet.ChartObjects(1)
.Width = Range("B15:F23").Width '幅
.Height = Range("B15:F23").Height '高さ
End With
End Sub
グラフを用意しておきます。
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「幅」と「高さ」を設定できました。
散布図の「タイトル」や「軸」、「凡例」の設定をしてみます。
タイトルを設定してみます。
「タイトル」の表示は、「.HasTitle = True」とします。
タイトルのテキストは、「.ChartTitle.Text」に入力するとできます。
Sub TEST6()
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart
.HasTitle = True 'タイトルを表示
.ChartTitle.Text = "個数 対 売上"
End With
End Sub
元グラフを用意しておきます。
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「タイトル」を設定できました。
「タイトル」を非表示にするには、「.HasTitle = False」とするとできます。
Sub TEST7()
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart
.HasTitle = False 'タイトルを非表示
End With
End Sub
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「タイトル」を非表示にできました。
タイトルの設定には、「位置」や「テキストの書式」、「背景色」、「枠線」の設定があります。
タイトルの設定について、詳細はこちらでまとめています。
凡例を設定してみます。
「凡例」を表示するには、「.HasLegend = True」とします。
Sub TEST8()
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart
.HasLegend = True '凡例を表示
.Legend.IncludeInLayout = True 'グラフと重ねない
.Legend.Position = xlBottom '下に表示
End With
End Sub
グラフを用意しておきます。
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「凡例」を設定できました。
「凡例」を非表示にするには、「.HasLegend = False」です。
Sub TEST9()
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart
.HasLegend = False '凡例を非表示
End With
End Sub
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「凡例」を非表示にできました。
凡例の設定には、「位置」や、「背景色」、「枠線」の設定があります。
凡例の設定について、詳細はこちらでまとめています。
「縦軸ラベル」と「横軸ラベル」を設定してみます。
「縦軸ラベル」を表示するには、「.Axes(xlValue, 1).HasTitle = True」とします。
「縦軸の第1軸」を表示したいので、「.Axes(xlValue, 1)」としています。
テキストを入力するには、「.AxisTitle.Text」に入力するとできます。
Sub TEST10()
'縦軸の第1軸
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.Axes(xlValue, 1)
.HasTitle = True '軸ラベルを表示
.AxisTitle.Text = "売上"
End With
End Sub
グラフを用意しておきます。
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「縦軸ラベル」を設定できました。
「縦軸ラベル」を非表示にするには、「.Axes(xlValue, 1).HasTitle = False」とします。
Sub TEST11()
'縦軸の第1軸
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.Axes(xlValue, 1)
.HasTitle = False '軸ラベルを非表示
End With
End Sub
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「縦軸ラベル」を非表示できました。
次は、「横軸ラベル」を設定してみます。
「横軸ラベル」を表示するには、「.Axes(xlCategory, 1).HasTitle = True」とします。
「横軸」とするには、「.Axes」に「xlCategory」と入力します。
Sub TEST12()
'横軸の第1軸
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.Axes(xlCategory, 1)
.HasTitle = True '軸ラベルを表示
.AxisTitle.Text = "個数"
End With
End Sub
グラフを用意しておきます。
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「横軸ラベル」を設定できました。
「横軸ラベル」を非表示にするには、「.Axes(xlCategory, 1).HasTitle」とします。
Sub TEST13()
'横軸の第1軸
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.Axes(xlCategory, 1)
.HasTitle = False '軸ラベルを非表示
End With
End Sub
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「横軸ラベル」を非表示にしました。
軸ラベルの書式設定には、「テキストの入力」や「文字の書式」、「背景色の書式」、「枠線の書式」など、設定できる項目があります。
軸ラベルは、「第1軸のラベル」だけでなく「第2軸のラベル」も設定できます。
軸ラベルの設定について、詳細はこちらでまとめています。
VBAでグラフの「軸」を設定することもできます。
グラフの軸としては、次の4つがあります。
という感じです。
グラフの軸の設定で、頻度が高いのが、「スケール」の設定です。
スケール以外にも、次のような設定があります。
などです。
軸の設定について、詳細はこちらでまとめています。
散布図の系列の設定してみます。
を設定します。
線を設定してみます。
「線」を設定するには、「.SeriesCollection(1).Format.Line」を使います。
Sub TEST14()
'「1つ目」の系列の「線」
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.SeriesCollection(1).Format.Line
.Visible = msoTrue '塗りつぶしあり
.ForeColor.RGB = RGB(255, 0, 0) '赤
End With
End Sub
グラフを用意しておきます。
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「線」を設定できました。
「線」を非表示にするには、「.Visible = msoFalse」とします。
Sub TEST15()
'「1つ目」の系列の「線」
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.SeriesCollection(1).Format.Line
.Visible = msoFalse '塗りつぶしなし
End With
End Sub
では、VBAコードを実行してみます。
VBAで「線」を非表示にできました。
他にも、系列の「線の色」や、「線の太さ」、「線の種類」、「ポイント単位での設定」などが設定できます。
系列の線の設定について、詳細はこちらでまとめています。
マーカーを設定してみます。
マーカーの「種類」を設定するには、「.MarkerStyle」を使います。
マーカーの種類は、「1～9」を設定できます。
Sub TEST16()
'「1つ目」の系列
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.SeriesCollection(1)
.MarkerStyle = 2 'マーカーを設定（種類：1～9）
End With
End Sub
グラフを用意しておきます。
では、VBAコードを実行してみます。
VBAでマーカーの「種類」を設定できました。
マーカーを非表示にするには、「.MarkerStyle = xlNone」とします。
Sub TEST17()
'「1つ目」の系列
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.SeriesCollection(1)
.MarkerStyle = xlNone 'マーカー非表示
End With
End Sub
では、VBAコードを実行してみます。
VBAでマーカーを非表示にできました。
マーカーの「サイズ」するには、「.MarkerSize」を使います。
Sub TEST18()
'「1つ目」の系列
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.SeriesCollection(1)
.MarkerSize = 10 'マーカーサイズ
End With
End Sub
グラフを用意しておきます。
では、VBAコードを実行してみます。
VBAでマーカーの「サイズ」を設定できました。
マーカーの「背景色」は、「.MarkerBackgroundColor」を使います。
マーカーの「枠線色」は、「.MarkerForegroundColor」です。
背景色がマーカーの中心部分で、枠線色はマーカーの外側部分になります。
Sub TEST19()
'「1つ目」の系列
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.SeriesCollection(1)
.MarkerBackgroundColor = RGB(255, 0, 0) 'マーカー背景色
.MarkerForegroundColor = RGB(255, 0, 0) 'マーカー枠線色
End With
End Sub
グラフを用意しておきます。
では、VBAコードを実行してみます。
VBAでマーカーの「色」を設定できました。
マーカーをポイント単位で設定することもできます。
マーカーの設定について、詳細はこちらでまとめています。
データラベルを設定してみます。
データラベルを表示するには、「.HasDataLabels = True」とします。
Sub TEST20()
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.SeriesCollection(1)
.HasDataLabels = True 'データラベルを表示
.DataLabels.Position = xlLabelPositionRight '右
End With
End Sub
グラフを用意しておきます。
では、VBAコードを実行してみます。
VBAでデータラベルを表示できました。
データラベルを非表示にするには、「.HasDataLabels = False」です。
Sub TEST21()
With ActiveSheet.ChartObjects(1).Chart.SeriesCollection(1)
.HasDataLabels = False 'データラベルを非表示
End With
End Sub
では、VBAコードを実行してみます。
VBAでデータラベルを非表示にできました。
データラベルの「位置」の設定や、「ポイント単位での設定」、「文字サイズ」、「文字色」なども設定できます。
データラベルの設定について、詳細はこちらでまとめています。
この記事では、散布図を作成する方法について、ご紹介しました。
散布図を作成する手順は、
という流れになります。
グラフの書式設定について、簡単にご紹介しました。
という感じです。
グラフの書式設定は、VBAコードがたくさんあって、結構大変です。
「ベース」となるグラフを作成して、コピーして利用すると、効率的にグラフの操作を自動化できます。
グラフのコピーについて、詳細はこちらでまとめています。
参考になればと思います。最後までご覧くださいまして、ありがとうございました。
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