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Excelで、時間の引き算をした際に、マイナスの時間を表示する方法について、ご紹介します。Excelオプションを使う方法は、日付が変わってしまうというデメリットがあります。なので、マイナスの時間を表示するには、ABS関数、TEXT関数、IF関数を組み合わせる方法が、ベストです。

はじめに

この記事では、時間の引き算で、マイナスを表示する方法について、ご紹介します。

マイナスの時間を表示する方法は、2つあります。

  • Excelオプションの詳細設定を変更
  • ABS関数、TEXT関数、IF関数を使う

という2パターンです。

Excelオプションの詳細設定は、簡単ですけども、入力されている日付が変わってしまうという、デメリットがあります。

なので、ABS関数、TEXT関数、IF関数を組み合わせて、マイナスの時間を表示する方法を使うといいです。

では、時間の引き算でマイナスを表示する方法について、解説していきます。

この記事で紹介すること

  • 時間の引き算でマイナスを表示する方法

目次から見たい項目へ移動すると便利ですよ。

目次

Excelでは時間の引き算でマイナスが表示されない

Excelでは、時間の引き算をして、結果がマイナスになると、表示がエラーとなってしまいます。

マイナスも表示してほしいんですけどね。

ちょっとやってみます。

「1:00:00」から「2:00:00」を引いてみる

「1:00:00」から「2:00:00」を引いてみます。

数式は、こんな感じで引き算をします。

=A1-A2

では、セルに入力してみます。

マイナスの時間はエラー

時間の引き算をして、結果がマイナスだとエラーとなる

結果は、「######」となって、エラーとなりました。

マイナスの時間は、表示してくれないんですね。

マイナスの時間を表示する方法は、2つあります。

  • Excelオプションの詳細設定を変更
  • ABS関数、TEXT関数、IF関数を使う

の2つです。

では、それぞれの方法で、マイナスの時間を表示してみます。

Excelの詳細設定でマイナスを表示する

Excelオプションで、詳細設定を変更して、マイナスの時間を表示してみます。

マイナスの結果を表示させる

エラーとなったセルを選択して、「ファイル」タブを選択します。

左側の、「その他」タブ→オプションを選択します。

Excelオプションを開く

ファイルタブを選択してExcelオプションをクリックする

Excelのオプションが表示されますので、「詳細設定」をクリックします。

「次のブックを計算するとき」欄の「1904年から計算する」に「チェックを入れます」。

「1904年から計算する」にチェック

Excelオプションの詳細設定で1904年から計算するにチェックを入れる

これで、マイナスの時間を表示することができます。

マイナスの時間が表示される

マイナスの時間を表示した結果

結果は、「-1:00:00」となりました。

うまく、マイナスの値を表示することができました。

ただ、このExcelオプションの詳細設定を変更する方法は、問題があります。

入力していた日付が、変わっちゃうのです。

次でちょっと見てみます。

日付が変わっちゃうのが問題

Excelオプションの詳細設定で、「1904年から計算する」にチェックを入れると、入力していた日付が変わってしまいます。

詳細設定の変更前に、「2021/5/1」を入力しておきました。

詳細設定の変更前

詳細設定の変更前に2021/5/1を入力

では、詳細設定を変更した後です。

日付が変わってしまう

詳細設定を変更した後の日付が2025/5/2となる

変更した後は、日付が「2025/5/2」となりました。

日付が変わっちゃってます。

デフォルトでは、「1900/1/1」を「1」として管理しています。

「1904年から計算する」に変更すると「1904/1/2」を「1」として管理することになります。

なので、日付が変わってしまうんですね。

この機能は、MAC版のExcelとの互換のためにある機能で、マイナスを表示するための機能ではないです。

なので、どうしてもマイナスを表示したいという場合は、Excel関数を組み合わせる方法を使うといいです。

では、Excel関数を使う方法を解説していきます。

Excel関数でマイナスを表示する

Excel関数を使って、マイナスの時間を表示する方法を、ご紹介します。

マイナスの時間を表示するには、「ABS関数」、「TEXT関数」、「IF関数」を組み合わせます。

では、順を追って解説していきます。

ABS関数を使う

最初に、「ABS関数」を使って、マイナスになった時間を、プラスにしてあげます。

入力する数式は、こんな感じです。

=A1-A2
=ABS(A4)

では、セルに入力してみます。

ABS関数で「プラス」に変換

ABS関数でマイナスになった時間をプラスに変換する

結果は、「1:00:00」となりました。

まずは、マイナスの時間をプラスに変更できました。

TEXT関数を使う

次は、TEXT関数を使って、マイナスの時間に表記を変換します。

入力する数式は、次になります。

=A1-A2
=ABS(A4)
=TEXT(A6,"-h:mm:ss")

では、セルに入力してみます。

TEXT関数で「マイナス」の時間表記にする

TEXT関数を使って、マイナスの時間の表記に変更する

結果は、「"-1:00:00"」となりました。

マイナスの時間に表記を変更できました。

結果は、文字列となっています。

ただ、このままでは、プラスの時間の場合でも、マイナスになってしまいます。

時間の引き算の結果を、プラスにしてみます。

「プラス」でも「マイナス」になってしまう

引き算の結果がプラスでもマイナスになってしまう

結果は、「"-1:00:00"」となってしまいます。

なので、マイナスの時間の場合だけ、マイナスの時間の表記になるように「IF関数」を使います。

IF関数を使う

「IF関数」を使って、マイナスの時間の場合だけ、マイナスの時間表記に変更します。

入力する数式は、次のようになります。

=A1-A2
=ABS(A4)
=TEXT(A6,"-h:mm:ss")
=TEXT(A6,IF(A4<0,"-h:mm:ss","h:mm:ss"))

引き算の結果が「マイナス」の場合は「"-h:mm:ss"」を使って、「プラス」の場合は「"h:mm:ss"」を使います。

では、セルに入力してみます。

IF関数で「マイナス」の場合だけ「マイナス」の表記にする

IF関数を使ってマイナスの時間の場合だけ、マイナスの時間表記にした結果

結果は、「"-1:00:00"」となりました。

では、引き算の結果を、「プラス」にしてみます。

「プラス」の場合は「プラス」の時間表記

引き算の結果をプラスにするとプラスの時間表記になる

結果は、「"1:00:00"」となりました。

プラスの時間表記になっています。

こんな感じで、ABS関数、TEXT関数、IF関数を組み合わせると、マイナスの時間を表示することが、できます。

ただ、こんなにセルを使っちゃうと場所をとってしまうので、Excel関数をまとめていきます。

関数をまとめる

ABS関数、TEXT関数、IF関数をまとめてみます。

こんな感じになります。

=TEXT(ABS(A1-A2),IF(A1-A2<0,"-h:mm:ss","h:mm:ss"))

では、セルに入力してみます。

ABS、TEXT、IFの関数をまとめる

ABS関数、TEXT関数、IF関数を使ってマイナスの時間を表示した結果

結果は、「"-1:00:00"」となりました。

もちろん、「プラス」の場合は、プラスの時間表記となります。

やってみます。

「プラス」の場合は「プラス」になる

引き算の結果をプラスにした場合

結果は、「"1:00:00"」となりました。

プラスの時間表記となっています。

こんな感じで、どうしてもマイナスの時間を表示したい場合は、ABS関数、TEXT関数、IF関数を使いましょう。

おわりに

この記事では、時間の引き算で、マイナスを表示する方法について、ご紹介しました。

マイナスの時間を表示する方法は、2つありました。

  • Excelオプションの詳細設定を変更
  • ABS関数、TEXT関数、IF関数を使う

という2パターンです。

Excelオプションの詳細設定は、簡単ですけども、入力されている日付が変わってしまうという、デメリットがあります。

なので、ABS関数、TEXT関数、IF関数を組み合わせて、マイナスの時間を表示する方法を使うといいです。

参考になればと思います。最後までご覧くださいまして、ありがとうございました。

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